[読書メモ]Media Makers(田端信太郎)

2013年9月5日木曜日

読書

t f B! P L

すげー、面白かった。

分量もそんなにないのでサクッと読めちゃうのに、メディアについて、その定義、影響力について、コンテンツの分類、そのあり方、今後の展望など、真面目にでもウイットに飛んだ文書で書かれている。


すごい分かりやすく、かつ、刺激的な内容。最近の電子化の流れに興味がある人なども本質はなんなのか?という視点が得られます。


MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

読書メモをを以下の記事を参考に

(記事)読書ノートとして使おう
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090406/144215/?ST=career&P=7

引用➡★しのジャッキーコメント
で作ってみた。

==<読書メモ>=========
p.15 メディアとファイナンスは両方とも実態の無い情報を扱っているという点で似ている

p.16 ハッタリと実力の区別がむずかしい
→予言が自己実現する

p.19 「人・モノ・金」において「お金(キャッシュ)」がボトルネックにならなくなってきている
★クラウドファンディングでばーっと集まったりする。

p.20 「タレント」と「アテンション」をどうやって集めるかがこれからの企業の競争軸になる

p.25 メディアの田端さんの定義
「メディアとは、そこに情報の送り手と受けての二社が存在し、薗間を仲介し、両者において、コミュニケーションを成立させることを目的とするもの」

p.30 メディアのタイプの分類
Media         (送信者1 vs 受信はN) 例:Yahoo!ニュース
Community (送信者N vs 受信はN)  例:facebook
Tool            (送信者N vs 受信は1)   例:RSSリーダー

p.54 メディアの「影響力」「信頼性」「ブランド価値」の本質、一流メディアに対する「畏怖の念」は、そのメディアの持つ「予言の自己実現能力」に対するものである

★なるほど!日経のセミナーだから安心だろ。的なところがあって、BizCollegePremiumセミナー行くの踏み切ったもんなぁ。➡参照

p.62 メディアコンテンツの3次元マトリックス
・ストックxフロー
 ストック)万葉集、Wikipedia
 フロー)ツイッター、ニュースサイト、新聞
・参加性x権威性
 食べログとミシュラン
リニアxノンリニア

★軸が三つあるのが面白い、特に3つ目が最近の流れ

p.81 メディアにおいては、自分の「コントロール範囲(=責任範囲)」を明確しておくことが重要。

★食べログであれば投稿内容に運営側は責任を持てない

p.92 映画は究極のリニアなメディア

リニアは、時間軸のコントロール権が高いメディア小説もリニア性の高いメディア

映画は、2時間という間、お客さんを暗室に閉じ込め自分自身の「映像世界」を大音量とともに浴びせ続けることは、暴力あるいは洗脳になるくらいの激烈な密度をもった体験であり、そんな「特権」をもった独裁的表現者であるがゆえに、映画監督は社会から尊敬を受けるクリエイターとなりうる。

★このリニア性という概念はあまり考えた事が無く新鮮!

p.95 リニアなコンテンツとは、連続した時間を費やすことを視聴者に要求するため、現代の生活者に対して、負荷が高まりつつある。映画2時間よりも、15分の連ドラの方が現代にマッチしている?(意訳)

★現代は時間がどんどん細切れ化しているからなー

 by.ワークシフト
p.108 ペルソナの扱いレベル

あるメディアの編集長だったとして、内容の採否を考えるときに「xxxさんは、興味があるかな?ないかな?」というレベルで考えられるくらいペルソナの人格を思い浮かべられるレベルが求められる(意訳)

★このブログにせよ、パラレルキャリアでミュージシャンにせよとてもそういうレベルで考えられてないなぁ。。

p.123
ドストエフスキー引用
「貨幣とは鋳造された自由である」

稼げるメディアを作るということはメディアとしての自由を得ることであり、「定量化」し「構造化」されたKPIに基づいて各プロセスのPDCAをまわしていくことは避けて通れない(要約)

★ドストエフスキー。かっこいい!

p.152 CDはなぜ74分か?
帝王カラヤンがベートーベンの交響曲第9番合唱付きを通しで聞けるようにすべきと要望したから。

p.154 メディアは中立ではない
CDの普及で「サビ頭の曲が増加」
サビが曲名化

★メディアにあわせて、コンテンツも変わる!

p.157
★レコードからCDへの変化はコンテンツのノンリニア化

p.159 「アーキテクチャの支配」
席の回転率を上げたいなら、「椅子を高くする」CDはリスナーに「好きなフレーズや曲だけつまんで、繰り返し聞いてね」という意図せざる無言のメッセージをもたらした

p.162 配信技術や閲覧デバイスの環境はコンテンツに対して、無色透明なパイプではない。環境(アーキテクチャ)の変化がユーザーに対し、どのようなベクトルを、無言かつ暗黙のうちに与えるのかについての洞察、このことは今後のメディアにとって決定的に重要なスキルの一つである

★TPOにあわせるであれば、ブラウザというか、WEBのデザインを、そのまんまメーラーにして、画像や文字のカラーなどが白黒にできる、WEBメディアかサービスは受けるかも。→就業中に見やすい(爆)

★しかしながら、最新のテクノロジーが意図せず仕組みを変えていく例は山ほどあるんだろうなぁ。

p.163
ヴィスコンティ映画「山猫」
「変わらずに生きてゆくためには、変わらねばならない」

★引用もニクい!

メディアとしてのアウトプットを「パブリック」にし、読み手との間に有効なコミュニケーションを成立させていくか、こそがメディアの本来の使命・存在意義

p.166 メディアの使命が何かを考えている例
スポーツ「ナンバー」は、ワールドカップのときだけ、隔週刊から週刊にしている。

p.170 「街の形」
ドライブスルーや郊外ベッドタウンなどができ始めたのは、車が世にでて数十年後、インターネットの普及から15年たった今、モータリゼーションが街の形を変えたように、インターネットが街の形を変える時代がきている。

★ワークシフトで言っている世界観と非常にマッチする。

p.174 新しいメディアの例

ローカルニュースの担い手である、地方紙などが、都道府県などの区切りになってしまうが、それは実際の読み手のニーズとは則してしていないのでは?それに対して、実際の生活圏・商圏に近い単位で紹介するメディアの全国フランチャイズ媒体。

★へー、そんなのあるんだ!

検索エンジンの急上昇キーワードをもとに契約しているフリーランスのライターに自動で、執筆依頼を出し、できた記事は独自のSEO(Search Engine Optimization)で検索サイト上位にぶちこんだり、他の情報サイトへ記事提供したりと、オンデマンド(自動)でメディアを作っていく仕組み。

★すげぇ。しかし、こうなってくると、Googleによって、社会は動かされている面がどんどん強くなっていく!?

p.177 脳みそが陳腐化する兆候

新規サービスに対して、「こんなの本物の○○ではない。オモチャだ」と言いたくなったら、自分の脳みそが陳腐化していると疑おう

★これは、ボーカロイドとか、そうだったなぁ。いまじゃ、ボーカロイドのコンサートに人が押し寄せちゃうんだもんな。ギターの音も、デジタルじゃ再現できないぜ!っていってたら陳腐側になってしまうかもしれないですね。

p.192 現代に置いてメルマガは「王国型メディア」

これまで、雑誌の編集長とは、その雑誌のすべてを自由にできる王様だった。しかし、現在、編集長の存在を認識している「読み手」がいるか?NO。であれば、そんな王国は存在していない。現代において、有料個人メルマガこそ特定の個人が君臨する「王様型メディア」となった。

例:堀江貴文、津田大介、佐々木俊尚、山本一郎、藤沢数希

以上、メディアというもの自体について非常に色々考えさせられる良著でした。


MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体




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